採卵後診察
書き忘れていたが、採卵後に術台の上で卵の画像を見せてもらえた。卵胞の中から取り出した卵はなんだか赤血球のように見えた。採れないことも覚悟していたので、涙がポロっと出た。
一時間ほどベッドでうつらうつらしていたら、点滴が終わって血が逆流していたのでナースコール。針を抜いてもらい、水分摂取してよいと言われたので、部屋の外にあったハーブティーを淹れる。レモンジンジャーとカモミールの2杯をあっという間に飲み干した。
パートナーくんは待合室にいるはずだ。今日に限って彼はスマホを家に忘れ、更に自宅でやらなければならない採精をしそびれた。しかたがないので採精室をなんとか開けてもらい、そこで採取したはず。
今日は化粧禁止だったのだが、パウダールームを使うのも面倒くさくてスッピンのまま待合室に戻る。
しばらくしてから診察室に呼ばれた。先ほどのドクターから、お疲れ様でしたと言われる。3つ採れたけれど、使えそうなのは2つとのこと。殻を溶かしてからここに元気で正常な精子を一本釣りで入れる。私たちに超えられていなかっただろう一つ目のハードルはクリア。
しかし、2個だけの卵のために、新鮮杯で顕微授精をする意味はどれくらいあるのか。そのことを尋ねると、私の内膜や卵巣、ホルモン値が良いのでやってみれば良いと言われる。どうしたら良いのか、判断のしようがない。卵子凍結後の顕微授精は、子宮の状態が良い時に移植できること、分割が進んだ受精卵を選べることだ。私は前者には問題がないのだが、どうせならばできるだけ可能性の高い卵子を戻したい気持ちが強かった。
刺激周期で採卵をし、凍結してグレードの良い卵子を採れないかと考えたが、私はもともとウェイティングしている卵子の数が少なかったため、刺激をしても増えはしないらしい。ならばせっかく2つ取れた卵は戻したほうが良い。
受精し分割が始まらなければそもそも新鮮胚移植もできない。取らぬ狸の皮算用だ。また後で考えよう。
翌日、受精したかどうかの連絡が培養士さんから直接来るとのこと。またまた判決を待つ気分だ。最近やけに判決が多い。